2019年9月23日月曜日

切実な悩み

こんばんは。かなり久しぶりの投稿です。びっくりすることに9ヶ月ぶりです。

本日、教え子が来ました。職場でのお悩み相談です。この悩みが非常に昨今の臨床の一部を反映していると思いましたので書きました。内容は、急性期18単位をとり、残業はするなとのお達しで、嫌気がさしているとのことです。もう、こんな不正の理不尽の中に生きるのであれば、作業療法士を辞めようかと思うとのこと。正直、あーよくあることだなと思ってしまいましたが、若い世代の可能性がそがれることはひとえに悲しい限りです。僕は個人的見解としていくつかのことを言いました。

①急性期でアベレージ18単位でノー残業は完全なる無理ゲーです。
 移動の時間、記録の時間、他職種との話し合い、カンファレンスなどを考えると、不正をしない限り無理です。また残業ありきの仕事体制は良い管理と言えません。この指示が真実であれば、管理職の管理に問題があると言えるでしょう。

②残念ながら、このような施設は半数かそれ以上あるであろう。
 もちろん優れた管理者も沢山いらっしゃいますし、存じ上げておりますが、残念ながら、コンプライアンスを守っている方が少ない現状がある個人的印象です。特に、施行時間に関してはそう言えると思います。移動の時間など含めていませんか?セラピストは車椅子を押しているだけ、エレベーターを待っているだけ。数え始めてたら枚挙にいとまがないでしょう。個人の倫理観が必要になります。

③労働基準監督署に訴えるのは得策か?
 本日、そのようなことも聞かれました。労基に訴えるのも一つかもしれません。しかし、ものすごい労力と、犠牲を払います。経験があるものが言っているので間違い無いです。自分で良かれと、集団でまとまっていったとしても、職場が荒れます。結果、残業代の支払いや、単位の是正が行われたとしても、職場が荒れることで、真面目にコツコツやっている人が病んだりします。私はそれに心をかなり痛めました。慎重に色々考えて、実行した方が良いのではないかと思います。

④今後の動向は?
 私の見る限り、今後このような悪環境の職場は拍車がかかると思います。厚労省が出したように、理学療法は早々に人数が充足します。実際今日来た学生の職場もPTは募集をしておらず、OTは足りないから募集とのことです。充足はそこまでやってきています。充足すると、その先は就職先がなくなるので、実力がない人は退職しなく(できなく)なります。ともすると、離職しないのであれば職場環境に多少無理を言っても大丈夫だろうと思う上司が少なくないと思うのです。そうなると、現状より悪くなる可能性があります。


悪いことばかり言うようですが、じゃあどうすればいいのか?ですが、簡単なのは自分が辞めればいいわけですが、業界のためには管理者が正しい管理をするようになることだと思います。管理者が倫理やコンプライアンスを守れない方であれば、組織も業界も悪くなります。しっかりと実力をつけ、正しい管理をできる人が代わって管理をするようになるなどが望まれるでしょう。若い方は、上が詰まっていると悩むかもしれませんが、下克上を狙って頑張ってもらいたいと思います。