2018年3月31日土曜日

椅子を取るのではなく、椅子を作る

とうとう今年度も終わりに近づいて来ました。

明日からトリプル改定が始まります。本当に現場は大混乱だと思います。
まあ、ここまでくるとドタバタしてもしょうがないので疑義解釈を待つというのが実際ですね。
教員に戻ってから思うのは、診療報酬の情報は何より臨床の現場にいらっしゃる方々が一番よく知っているということです。本当にお疲れ様です。

さて、様々な流れを見てみると個人的には想定のどおりです。
マネジメント本や講演でも話はしていましたが、
・実績指数の厳格化
 これにより、成果指標と入院日数の短縮は拍車がかかるでしょう
・医療保険での外来リハの削減
 13単位がいよいよ終わります。入院にもなんらかの波は行くでしょうね。
・訪問看護からのリハへの同行など
 これも以前からあった話です。約10年前の疾患別算定が始まった時も衝撃が走りましたが、色々言いたいこともあるでしょうが結局、訪問看護は訪問リハでなく看護です。

兎にも角にも財源がなく、この先の先行きは不透明です。今ある資源、つまり保険診療の椅子をどう奪い合うかももちろん、大切なのでしょうが、私自身の考えは椅子を作るほうが重要だと思います。前者はとどのつまり、資源の乱獲です。

私の基本的な考えは
・リハビリテーションサービスは基本有期サービスである。
進行性疾患を除き、上記に則ります。良い成果を短期間で定量的に提示する。
町の電気屋さん的に何か起きればまた利用してくださいでいいと思います。

・成果のないサービスは打ち切りあるいは自費へ
漫然と繰り返すリハビリテーションなどは自費サービスでもいいと思います。エンドレスに現状維持的なことに報酬を払う余裕は加速的になくなってきています
また成果が不明でチャレンジするものもこちらで良いと思われます。

・良いことをすれば報酬は後からついてくる
費用対効果が高いこと(良いことをして、お金がかからない)をすれば、必然的に報酬はついてきます。子供やリワーク、疾患の予防、一般人へのアプローチなどは開拓の余地があるでしょうね。

と書いていますが、今までみたいに成果がなくとも、成果が出るのが遅くてもお金がいっぱいもらえるほうがそれはいいとは思いますが、国の財政は逼迫し、できません。後世に資源を残さなくてはなりません。

そのためには新しい分野の開拓も必要でしょうし、保険外診療としての起業(敬遠されがちですが、発展させるべき分野だと思います)も重要です。

残った資源をどう貪るかではなく、柔軟な思考と、何が大切であるか?医療・福祉、それぞれの専門職の倫理規程に則って考えれば、解決はされると思っています。

生き残りを賭けた戦いはすぐそこまできていますね。
臨床もそうですし、養成校ももちろんそうです。

ちゃんとした人が生き残れる世の中であってほしいと思います。
ともあれ新年度スタートです。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿